
教育のためのグローバルパートナーシップ「Global Partnership for Education(略称:GPE)」は2002年に世界銀行が主導して設立された教育問題に特化した国際基金です。
GPEでは、すべての人に公平で質の高い教育を提供することを目的として、途上国、ドナー国、民間企業、財団、多国間銀行、国連機関やNGOなどの多くのパートナーシップに基づいて運営。世界中から教育のための資金を調達し、教育システムの変革(transformation)を通じて、途上国が直面する教育の最重要課題を解決すべく、支援を行っています。
GPEの取り組み
① 重点的な開発支援と、迅速な緊急支援
GPEでは資金の約半分を貧困や紛争下にいる子ども達の支援に充てています。柔軟かつ迅速な対応で、途上国の開発支援と紛争地域への緊急支援は世界中からの資金調達で実現されています。
② 途上国政府との連携による教育システムの構築
途上国の政府の責任と途上国内の活力を活かして、機能的な教育システム構築をサポートしています。GPEは、すべての子どもが確実に学校教育の機会を得られるように、効率的な教育システムの構築を目指しています。
③ パートナーシップによるフェアで効率的な経済支援
世界中の国家・団体と積極的に連携し、開発投資として効果的かつ効率的であることを重要視しています。途上国を含め、世界中の政府・団体と調整して資金の割り当てを行っています。
成果例
1億6000万人
以前よりも学校に通うこが出来る子ども達が1億6000万人増えました。
2倍
以前の2倍にあたる8200万人の女子が学校に通うことが出来るようになりました。
60億米ドル
60億米ドルが教育財政の効率化により削減され教育の質と裾野が改善されました。
5億米ドル以上
COVID-19に対して、5億米ドル以上の支援を継続し、子どもの学習機会を守っています。
SDGsを見据えた計画
「GPE 2025」について
GPEでは、SDGsを見据えて、さらに資金を調達してより多くの成果の実現を目指しています。GPEでは、純粋に資金提供をするのではなく、波及効果があるように現地法人や先進国の活力を効率的に活用してきました。GPEは、2025年までに50億米ドルの調達まで増やし、SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」を見据えたより大きな成果を目指し、活動しています。
1
50億ドルの増資
2
1億7500万人の子どもに教育を提供する
3
1億4000万人の子ども達が訓練を受けた教師のもと学べるようにする
4
8800万人の子どもたちが学校に通えるようにする
SDGsを見据えた計画
「GPE 2025」について
過去10年間で、途上国における教育開発のために49億米ドル以上の資金拠出を行いました。GPEでは、4年に1度「資金調達会議」を開催し、資金を調達しています。「資金調達会議」は、今後3年間の資金について各国政府が拠出金額を発表するもので、直近では2018年2月に開かれました。 会議には、途上国及び資金援助国の国家元首や閣僚のほか、国際機関、NGO、民間企業などから1200人が集まりました。日本は、GPEの重要な資金援助国の一つですが、拠出額は他国に比べると非常に少なく、全体の拠出金比率は、0.46%とG7の中でも最下位です。

COVID-19での支援
学校閉鎖の影響を最も受ける女子・障害児・極貧家庭の子ども達に注力し、低所得国の約3.55億人の子ども達が学習を継続できるよう、5億米ドルを超える専用の緊急支援を実施しました。これは、教育に特化した無償資金協力としては、唯一であり最大の支援です。
GPEの組織概要
名称
Global Partnership for Education
(略称:GPE 日本語名:教育のためのグローバルパートナーシップ)
設立
2002年
目的
全ての子ども達に質の高い教育を提供する
構成
67の発展途上国、25の資金援助国、NPO/ NGO、教員組織、国際機関、民間企業、財団 等
本部
アメリカ ワシントンD.C.
目的
全ての子ども達に質の高い教育を提供する
議長
Julia Gillard (ジュリア ギラード)