ウェビナー「‘Forging futures’: A global education-climate caucus」のご案内

COP28を前にケニアで開催されたアフリカ気候サミットに続き、気候変動と教育の関係者が一堂に会し、現代における2つの最大の子どもの権利の危機について討論するイベントが行われます。また、COP28に向けた教育と気候のアジェンダを進展させるために、特別なアナウンスメント、ハイレベルのコミットメント、ネットワーキングも行われます。

オープニング・セッションは、デンマークのダン・ヨルゲンセン開発協力・世界気候政策大臣が務めます。また、特別ゲストとして、以下の方々をお招きする予定です:

・ステファニア・ジャンニーニ、ユネスコ本部教育担当事務局長補
・ゴードン・ブラウン国連グローバル教育担当特使、元英国首相
・ラウラ・フリジェンティ、教育のためのグローバル・パートナーシップCEO
・ソマリア教育大臣
・セネガル教育大臣
・ラオス教育大臣
・マダガスカル教育大臣

日時:10月6日日本時間16時~18時30分
イベント詳細はこちらをご覧ください。

GPEによる栄養と教育に関する取り組み

東京栄養サミットで日本は、今後3年間で3,000億円の支援を実施することを表明し、途上国の栄養状況改善に向けたリーダーシップを示しました。 また、サミットの中では、日本が長年の実績を持つ学校での食育の推進などの経験や実践が海外でも着目され、開発途上国での栄養改善に向けた取り組みにも活用されていることなど、日本による世界の栄養改善の貢献にも焦点が当てられました。

GPEでは、WFPやその他のパートナーと協力し、最終的にはその国の資金で政府自身が運営できることを目指し、学校給食プログラムを設計・実施するための各国の取り組みを支援しています。 2020年にはCOVID-19の影響緩和を目的に8カ国の栄養プログラムに130万ドルを、さらにCOVID-19からの回復支援を目的に15カ国の栄養プログラムに680万ドルを提供しました。

さらに、GPEでは2030年までに全ての子どもに健康的で栄養価のある給食の提供を行うための新たなイニシアチブ、「学校給食連合(School Meals Coalition)」に加盟しました。この連合は60カ国以上、55のパートナーで構成され、学校給食の質の向上と学校給食システムの強化を目指しています。GPE以外ではWFP、FAO、UNICEF等の国際機関も加盟しています。GPEでは学校給食プログラムへの投資を通して、 子ども達の身体的・認知的な発達に不可欠な、健康的で栄養価の高い学校給食の提供に貢献し、 最も脆弱な子どもたちを支援しています。

事例紹介(セネガル): コロナ禍でも学校給食が生徒の学びを後押し

セネガルでは、COVID-19対応の一環として、GPEとWFPの支援を受け、「学校給食プログラム」を開始しました。これは、健康危機による児童生徒の教育への影響を緩和し、脆弱な児童生徒の学習の継続を支援することを目的としています。詳細はこちらをご覧ください。

開発途上国の教育支援の効率性を上げる取り組みを教えてください

このコーナーではGPEに関してよくある質問にお答えします。

教育資金の主な財源は国内資金です。しかしながら特に低所得国では、外部からの援助資金が、教育資金の多くを占めています。一方、教育援助は断片的になりがちで、国家予算の仕組みに適合しておらず、取引きコストが高くなったり、調整や実施が非効率になりがちです。

このような背景から、GPEでは「外部援助の整合性(alignment of external aid)」を進めています。これはパートナー国の制度、人材、手続き、ツールを教育支援の中心として活用すること、すなわち教育支援を相手国のセクター政策、戦略、計画だけでなく、より広範な政府機関や公的財務管理システムと整合させることを意味します。これは、教育省だけでなく、可能であれば、財務省、中央銀行、議会、地方自治体 のシステムや手続きとも連携することです。この仕組みにより、各国政府の説明責任が高められ、政策実施に対する共同責任が強化され、外部資金をより効率的に活用できるようになります。

セネガルの例
セネガルでは、GPEとフランス開発庁が共同で、 セネガルの教育訓練セクター計画の実施のためのセクター予算支援を行っています。このセクター予算支援は、国のシステムに完全に整合しており、特別な実行手続きを必要としません。その結果プログラム管理の面で追加の取引コストが発生することもありません。そのため、モニタリングや対話を行う対象は、国の制度や対象となる改革のみで良くなります。

セネガルのオウロソーギのProfessional Training Centerにおける、技術教育法のトレーナー養成。2021年3月。(Credit: UNESCO/ Bruno Deméocq)

教育への外部援助の整合性

セネガルの例